自立援助ホーム支援助成
2025年度 助成選考結果
自立援助ホーム支援助成
助成団体総数26団体
No、所在地、団体名 など
- No
- 所在地
- 団体名
- プロジェクト名
- 助成額
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- No:1
- 所在地:北海道釧路市
- 団体名:全国自立援助ホーム協議会 北海道ブロック
- プロジェクト名:北海道ブロック・自立を支える社会資源活用促進事業
- 助成額:450,000
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- No:2
- 所在地:北海道札幌市
- 団体名:一般社団法人 こぶしの華 児童自立援助ホーム カーサ・デチップ
- プロジェクト名:利用者・職員の仕事、学業がもっと便利に快適に!PC環境整備事業
- 助成額:260,000
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- No:3
- 所在地:宮城県仙台市
- 団体名:一般社団法人 きりかぶ 自立援助ホーム サミットハウス
- プロジェクト名:自立援助ホーム サミットハウス 公用車購入事業
- 助成額:450,000
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- No:4
- 所在地:福島県いわき市
- 団体名:株式会社 ネクストワールド NEXT福島
- プロジェクト名:「新幹線に希望を乗せ感動の旅に出よう」 in 横浜みなとみらい
- 助成額:300,000
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- No:5
- 所在地:茨城県古河市
- 団体名:NPO法人 青少年の自立を支える会シオン 自立援助ホーム えがおの家
- プロジェクト名:1F トイレ交換工事
- 助成額:260,000
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- No:6
- 所在地:栃木県栃木市
- 団体名:社会福祉法人 イースターヴィレッジ 自立援助ホーム マルコの家
- プロジェクト名:「運命は自分たちの手の中に‼」 サブタイトル:「サイ(コロ)は投げられた‼」
- 助成額:450,000
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- No:7
- 所在地:埼玉県さいたま市
- 団体名:特定非営利活動法人 すだちサポート 自立援助ホームかのん
- プロジェクト名:築44年の木造一戸建てのサッシの交換とトイレの換気扇の設置
- 助成額:450,000
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- No:8
- 所在地:千葉県千葉市
- 団体名:株式会社 ベストサポート 渚BASE
- プロジェクト名:生活のバージョンUPを!貰い物で暮らす生活からの脱却(生活環境改善事業)
- 助成額:350,000
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- No:9
- 所在地:千葉県市原市
- 団体名:特定非営利活動法人 光と風と夢 みんなのいえ
- プロジェクト名:未来ある子ども達と、みかんさん(応援者)との想いを紡ぐ旅
- 助成額:210,000
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- No:10
- 所在地:千葉県船橋市
- 団体名:特定非営利活動法人 いいちばみらい 自立援助ホーム 実家
- プロジェクト名:自立を意識し始める旅!大阪遠征プロジェクト
- 助成額:400,000
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- No:11
- 所在地:東京都西東京市
- 団体名:社会福祉法人 松葉の園 自立援助ホーム まつぼっくり
- プロジェクト名:最高の思い出を作ろう!食べて遊んで、大阪食い倒れの旅!!
- 助成額:360,000
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- No:12
- 所在地:東京都国立市
- 団体名:社会福祉法人 カリヨン子どもセンター カリヨンとびらの家
- プロジェクト名:平和ってなに? それってタムパいいの? ―広島平和学習としまなみ海道サイクリングー
- 助成額:450,000
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- No:13
- 所在地:東京都清瀬市
- 団体名:社会福祉法人 子供の家 あすなろ荘
- プロジェクト名:四季折々のイベントを堪能する
- 助成額:200,000
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- No:14
- 所在地:新潟県新潟市
- 団体名:一般社団法人 美穂の里 自立援助ホーム ぶるーむ
- プロジェクト名:入居児童の学力アップと希望する学校へ進学するための学習支援事業
- 助成額:130,000
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- No:15
- 所在地:愛知県名古屋市
- 団体名:NPO法人 子どもセンターパオ ぴあ・かもみーる
- プロジェクト名:入所者居住環境整備事業
- 助成額:210,000
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- No:16
- 所在地:愛知県常滑市
- 団体名:社会福祉法人 知多学園 自立援助ホ-ム やつなみ
- プロジェクト名:自立援助ホームで過ごす女児たちが心とからだを癒す食を通した交流事業
- 助成額:330,000
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- No:17
- 所在地:愛知県豊田市
- 団体名:特定非営利活動法人 陽和 陽和ハウス
- プロジェクト名:陽和旅行で親睦を深める!富士Qでかけがえないおもいでづくり
- 助成額:260,000
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- No:18
- 所在地:京都府京都市
- 団体名:一般社団法人 Green Hand 自立援助ホームMILESTONE
- プロジェクト名:ホーム移転に伴う生活家電の改善で、より豊かな生活環境に!
- 助成額:410,000
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- No:19
- 所在地:大阪府大阪市
- 団体名:特定非営利活動法人 こどもの里 女子自立援助ホーム パレット
- プロジェクト名:居心地の良いホームづくりを目指す環境整備事業および個別ケア導入事業
- 助成額:350,000
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- No:20
- 所在地:兵庫県尼崎市
- 団体名:一般社団法人 若葉 自立援助ホーム 若葉
- プロジェクト名:思い出のページを増す旅行(ディズニーランド2泊3日)
- 助成額:450,000
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- No:21
- 所在地:兵庫県芦屋市
- 団体名:NPO法人 ホザナ・ハウス 自立援助ホーム カリス・ボーイズ
- プロジェクト名:地域交流、和太鼓演奏プロジェクト
- 助成額:400,000
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- No:22
- 所在地:岡山県岡山市
- 団体名:特定非営利活動法人 子どもシェルターモモ 自立援助ホーム 学南ホーム
- プロジェクト名:事務室・談話室の設備改修による環境整備事業
- 助成額:450,000
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- No:23
- 所在地:岡山県津山市
- 団体名:NPO法人 ゆいか Quatre
- プロジェクト名:心に残る修学旅行体験プロジェクト
- 助成額:280,000
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- No:24
- 所在地:香川県丸亀市
- 団体名:NPO法人 丸亀街づくり研究所 若者独立塾 丸亀おひさま荘
- プロジェクト名:子どもの学習環境と個室の充実のための整備事業
- 助成額:240,000
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- No:25
- 所在地:鹿児島県鹿児島市
- 団体名:社会福祉法人 養母福祉会 児童自立援助ホーム スローオフ
- プロジェクト名:食堂の利便性向上改修工事
- 助成額:450,000
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- No:26
- 所在地:鹿児島県奄美市
- 団体名:NPO法人 奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」 さざ波の家・奄美
- プロジェクト名:子ども達の未来へ繋げる~体験旅行~
- 助成額:450,000
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真如苑 公募助成事務局
〒540-0012
大阪市中央区谷町2-2-20、2F
大阪ボランティア協会気付
審査委員コメント
私が今回評価した基準は、明確に複数あります。
第1に子どもの希望が反映されているか、そのことが書類に十分表されているかという点です。残念ながら、この内容は職員が考えたのではないかと思える団体が複数ありました。特に職員のための環境改善には、これは子どもたちの希望なのだろうかと疑問を感じざるを得ませんでした。また、旅行をあげた団体では、旅先の選定に疑問を感じました。旅行は子どもたちの希望かもしれませんが、その理由が十分書かれていない申請書も多くありました。いくら話し合っていたとしても、それが申請書に十分に書き表されていなければ、こちらには伝わりません。そこで差が付きました。
第2は、計画の実行性の高さです。自由という名の丸投げ計画には、私は厳しい点をつけました。自立援助ホームの職員の方々には、社会福祉の領域であっても、教育という視点を持っていただきたいと私は思います。枠組みが何もない中で、行き先も内容も自由に決めてというのは、一見綺麗ですが、現実的には実行性が低いと思いました。この事業の計画を通して、育てるという段階を踏んでいただきたいです。例えば、行き先を皆で決める。次に、少しでも効率よく、楽しく行くためにはどのような交通手段で行ったら良いか話し合う。次に皆の関心や時間、疲労度などを考慮してスケジュールを決める。場合によっては優先順位をつける。そして、宿泊先は価格と宿の評判などをすり合わせて決めるといった段階です。ぜひ今後は、子どもたちが実現するのに無理がない、実行性の高い計画をお願いしたいです。
3点目は、書類の中身の精度です。書類に不備がある団体がまだ多くありました。この助成は、真如苑さんも事務局も非常に優しく、親切で、十分な説明に加え、申請後も、不明な点について質疑応答の機会を設けてくれています。でも、そのような助成は世の中では稀です。一度の申請ですべてが正しく伝わるよう十分内容を確認してから申請するのが普通なのです。そういう点で、皆さんには今一度申請内容を振り返ってもらいたいです。さらには、不備を指摘された団体は、それを反省する謙虚な姿勢を持ってほしいです。昨年の繰り返しになりますが、審査員も事務局も人です。誠実さが伝わる団体には、何とか助成をと応援したくなります。もちろん内容が最優先ですが、そういったことも助成先決定の分かれ目にならないとは言えません。十分意識していただきたいと思います。提出期限の厳守や、申請の責任者以外の人も申請のことを熟知して、誰が連絡を受けても答えられるように情報の共有をしておくことは最低限のことで、言うまでもありません。
最後は、申請団体の自己努力でしょうか。事業の大部分をこの助成で賄おうという申請には、厳しめの点をつけました。特に、安定した経営基盤を持っているところで、そのような申請をしてきた団体には、もう少し努力してほしいと思いました。助成金は得られればそれに越したことはありませんが、たとえ得られなくても、子どもたちのために自分たちでも費用を捻出するのだという意欲が見える団体には好感が持てます。運営状況が苦しい団体が多いことは重々承知ですが、ぜひそういった前向きな姿勢も見せていただければ幸いです。
以上が私の審査基準ですが、子どもたちや皆さんの笑顔が見たいという気持ちに偽りはありません。自立援助ホームの受け入れ年齢が事実上無期限化し、社会的養育における皆さんの役割は今後もいっそう重くなっていくと思われます。それに対し、国や自治体の経済的支援は、まだまだ十分とは言えません。そのような中で、皆さんが子どもたちの最善の利益のために、日々奮闘されているのを私たち審査員は、何とか応援したいと思っています。子どもたちのために、有益な資金の獲得と利用を、今後も努力していただきたいと願っています。
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一方、このことは、審査員にとって非常につらい状況を生み出しました。従来は減額等の調整をすればかなりの助成率を維持できたのですが、今回は助成対象をある程度絞り込んでから、さらに減額調整せざるを得ませんでした。せっかく応募いただいたのに、助成対象外となった事業者の皆様には本当に申し訳ないという思いでいっぱいです。
審査を終えて感じるのは、今年度の申請内容は、丁寧に計画されたものが多かったということです。とりわけ私の印象に残ったのは、利用者の声を反映させた事業計画が複数みられたということです。建物等の改修を行うとか、単に備品・物品を購入するとかといった申請でも、その選択や利用方法等について、利用者の声が垣間見えると、審査員としては嬉しい限りです。その声が、新たなアイデアや提案となり、結果として、制度改変へと結びついていく可能性があるのです。
子どもの権利条約の特徴の一つとして、意見表明権があげられます。国連子どもの権利委員会は、日本に対して、繰り返し、この権利保障制度の整備が弱いことを指摘しています。制度整備も当然ですが、必要なのは、日常の実践のなかで、利用者の声に耳を傾けることだと思っています。審査においても、私はこのような視点を大切にしているつもりです。
かつて、社会的養護のもとで生活している子どもたちを対象に、調査を行ったことがあります。その際、複数の子どもたちが答えていたのが、「頭ごなしに否定されたらむかつく。集団生活で、無理なのはわかっているが、せめて聞くだけは聞いてほしい」といった主旨の言葉でした。制度の側から、あるいは現実的な制約を前提に利用者に向き合うのでなく、利用者目線で実践を見つめ、改善すべき点や改善が可能な点があれば、前向きに取り組んでいただきたいものです。
あらためて、今年度の審査事情に戻ります。助成申請数が増えた理由には、①事業者数が増加している(すでに400ホームに近づいています)、②社会福祉法人以外の運営主体が増え、財政力が乏しい事業者が少なくない、③活動意欲が高まり、公的助成だけでは賄えなくなっている(措置費が不十分)、④開設時にハード環境が十分整備されていない(初期段階での備品の入れ替え、建物改修や整備などの申請が多い傾向があります)、⑤本事業の認知度が事業者の間で高まっている、などが考えられます。
とりわけ、③と④は、制度の改善上重要な内容だと考えています。利用者の声を含めた皆様方事業者の声を通じて、自分自身の考え方を修正するとともに、関係者や社会全体に、自立援助ホームの現状を伝え、本助成を契機とした制度改善にも貢献できたら幸いです。
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